さて、「英語学習コラム」は当初、毎回、新しいネタを書き下ろす予定でした。

が、これまで配信したメルマガのバックナンバーやブログに目を通すと、だいたい、英語学習に関して「以前から感じていたこと」や「自分の体験談」はひと通り書き終えていることが判明・・・。

しかも、過去の出来事についての記事は、当然ながら当時のほうが記憶が鮮明なんですよね。自分が英語学習に熱を入れ出した20代の頃の様子なんて、もうぼんやりとしか覚えてませんから。

また、長い月日が経過すると、自分の文章も他人が書いたように新鮮に読めてしまうものです。

今回は、2006年~2008年ごろのブログにつづったこちらの記事「大杉先生へのあこがれ」をご紹介します。

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私は多くの人と同様に、ごく普通の日本人らしく、公立中学校で英語を習い始め、生の英語の音にはほとんどふれないまま、文法や訳読、短い英作文で占める授業だけを受けて高校を卒業しました。

で、大学で帰国子女といわれる人たちに初めて出会ったとき、ショックを受けたのです。彼女たちの流暢な英語を聞いたとき、今までの自分の英語力とはなんだったのか、と愕然としました。

しかも、英文学科だったためほかに取り柄がなく、悩みは深かったのです。

ESSの先輩よりずっと発音のきれいな帰国子女の同級生をまのあたりにして、(やっぱり子供のころからの海外経験がないとこういう人たちにはかなわないんだろうか)と投げやりになったこともあります。

大学卒業後、就職していったんは英語学習を離れましたが、英語に対する思いが断ち切れずに再び学習を始めたのが20代半ばのころでした。

その頃、やはり、音声から勉強しないとダメだと悟り、遅まきながら、NHKのラジオ英会話とビジネス英語を聞くようになりました。

番組を担当される先生方は、皆すばらしい経歴をお持ちでしたが、中でも私の一番のお気に入りは、あの大杉正明先生でした。

レギュラー出演のネイティブコンビとの軽妙な掛け合いにみられるように、大杉先生の英語のセンスは抜群でした。

そのうえ、発音が実にすばらしい!土曜日のゲストアワーに招かれたネイティブの人たちは皆、先生をアメリカ育ちの人だと勘違いしたらしいのです。

当時のテキストによると、先生は大学生ぐらいまでは英語を流暢に話せたわけでなく、発音も日本語なまりがあったとか。

それが、大人になってから努力してあんなふうになるなんて、私はなんだか勇気づけられました。

もちろん、発音だけにこだわることなく、英語学習を通じて幅広い教養を身につけていかれたのだと思います。

その後、大杉先生は確か1年ほどイギリスへ行かれ、帰国されたときは、アメリカンとブリティッシュが見事に融和された癖のない標準英語を話されるようになったそうです。

おそらく、音感のすぐれた方だからできることなのでしょうが、帰国子女でない日本人が完璧に近い英語を話されるという事実は、なんだかとてもたのもしく感じられます。

発音の問題は、どうでなければならない、という性質のものではなく、個人の美意識やこだわりにかかっているような気がします。

大杉先生のような方は、自分の発音を改善したい、と願う多くのノンネイティブにとって光を与える存在なのではないでしょうか。

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当時のこの記事に追加すると、今のNHK語学講座に出演されている英語講師の先生方も、皆さん立派な経歴をお持ちです。

文法や語法の解説が非常に丁寧でわかりやすいです。

いっぽう、そろってネイティブばりの英語発音かというと、決してそうではないんですよね・・・。

が、重要なのは「外国人を相手に堂々と発信できる英語」の模範例を見せてもらえる、という点なので、むしろ日本人学習者にとっては良い目標になると思います。

ちなみに、現在、私が視聴している英語講座の中で特に発音がきれいな(・・・と個人的に感じている)先生方はこちらのお二人です。

※「基礎英語」など視聴していない講座は対象外です。

☆ 遠山 顕 先生 (ラジオ英会話)※ラジオ番組
☆ 高山 芳樹 先生 (エイエイGO!)※テレビ番組

↑「エイエイGO!」は初心者向けの設定ですが、英語らしい発音のコツを毎回伝授してくれる実にありがたい番組です。中級以上の方にもお勧めですよ。陣内さんのコントもあってけっこう笑えます。

以上、ご参考になりましたら幸いです。